大口径の熱収縮チューブとは?

【技術解説】大口径の熱収縮チューブとは?特長と選定ポイントを解説

配線保護や結束に欠かせない熱収縮チューブですが、近年では大口径(Φ30mm以上)の製品のニーズが高まっています。特に、太径ケーブル・配管・コネクタ付きハーネスの処理など、大型構造物を扱う現場では大口径タイプが重宝されています。

今回は、大口径の熱収縮チューブに焦点をあて、その特長や選定時の注意点を解説します。


1. 大口径熱収縮チューブの特長

● 径が大きい対象物を一括で被覆できる

一般的な熱収縮チューブはΦ1~20mm程度が主流ですが、大口径品ではΦ30mm~最大Φ400mm程度まで対応可能なものも存在します。
束ねられたケーブル群や太径ホース、パイプなどにも一括で施工できます。

● 高収縮率の製品が多い

大口径であっても、2:1~4:1の収縮比に対応した製品が多く、幅広いサイズの対象物に追従可能です。
特に途中に段差(コネクタや端子など)がある場合でもフィットしやすいのが特長です。

● 優れた絶縁性と機械保護性能

材質にもよりますが、多くはポリオレフィン系を使用しており、絶縁性・耐摩耗性・耐候性に優れます。
また、厚肉タイプ難燃グレードを選べば、屋外用途や重機周辺でも安心して使用可能です。


2. 用途例

  • 電力ケーブルの分岐部保護

  • 配電盤の主幹ケーブル処理やバスバー被覆

  • 太径ホースや配管の保護・識別

  • 工場内の大型機器の端末処理


3. 選定時のチェックポイント

チェック項目 内容
対象物の最大外径 熱収縮チューブの収縮前内径より十分余裕のあるサイズを選ぶこと。
収縮比 収縮後にどこまでフィットさせたいかによって選ぶ(例:3:1や4:1)。
使用環境 屋外・高温・耐油・難燃が必要かどうかで材質を選定(例:耐候グレードなど)。
最小収縮径 収縮後に対象物にぴったり沿うかを確認。厚みの分も考慮が必要。
収縮温度・方法 加熱方式(ヒートガン、トーチ等)に応じた収縮温度か確認。

 

4. デンカエレクトロンのご提案

当社では、Φ30~Φ400mmまで対応可能な大口径熱収縮チューブを取り扱っております。
国産品質にこだわったOEM対応も可能で、小ロット・特注カット・印字対応などにも柔軟に対応しています。

「どのサイズを選べばよいかわからない」
「屋外向けで厚みを持たせたい」
「難燃性が必要だけど柔軟性も欲しい」

といったご相談も、専門スタッフが最適なご提案をいたします。


まとめ

大口径の熱収縮チューブは、従来のチューブでは対応できない太径部位の保護・絶縁に最適です。
正しいサイズ・材質の選定をすることで、施工性・信頼性ともに高い配線処理が可能になります。

大口径の熱収縮チューブに関するご質問・サンプル請求は、お気軽にお問い合わせフォームからどうぞ。

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