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熱収縮チューブは「熱を加えると収縮する」シンプルな製品ですが、加熱温度・サイズ選び・加熱方法を間違えると、うまく収縮しなかったり被覆が溶けたりします。このページでは現場で即使えるポイントを自社計測データを交えて解説します。
下のグラフは当社ポリオレフィン系熱収縮チューブ(THTシリーズ)の加熱温度と収縮率の実測データです。カタログに掲載されない細かな挙動を自社で計測しています。
| 温度 | 収縮率(目安) | 状態・コメント |
|---|---|---|
| 〜70℃ | 約5% | ほぼ変化なし。収縮開始の境界 |
| 80℃ | 約20% | 収縮が始まる。ドライヤー(弱)の限界付近 |
| 90℃ | 約50% | 急速に収縮が進む。ヒートガンで数秒 |
| 95〜100℃ | 約58〜60% | 最大収縮率に到達。これ以上加熱しても変化なし |
| 120℃以上 | 約60%(変化なし) | 過加熱。被覆が変色・溶損するリスクあり |
ポイント:90〜100℃の10℃間で収縮率が急変します。この温度帯を一気に通過させるようにヒートガンを動かすことが、きれいな収縮仕上げのコツです。
熱収縮チューブのサイズ選定は3つの数字を確認することが基本です。
| 確認項目 | 意味 | 選定の目安 |
|---|---|---|
| 収縮前内径 | チューブを通す前の内径 | 対象物の外径より20〜30%大きいサイズを選ぶ |
| 収縮後内径 | 最大収縮後の内径 | 対象物の外径より小さいこと(密着するか確認) |
| 肉厚 | 収縮後の壁の厚さ | 絶縁・防水目的なら0.8mm以上が目安 |
よくある失敗として「チューブが通らない」場合は収縮前内径が小さすぎです。対象物径×1.2〜1.3のサイズを選び直してください。「収縮後にゆるい・隙間がある」場合は収縮比率の大きい製品(3:1など)への変更を検討してください。
家庭用ドライヤーの最大風温は約80℃のため、細径・薄肉チューブに限り使用可です。太径・防水タイプには十分な収縮が得られないためヒートガンが必要です。収縮開始温度70℃以下のチューブであれば対応可能なケースもあります。
| 失敗 | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| 収縮が不均一・シワが残る | 加熱が局所的 | 端から端へゆっくり均一に加熱する |
| チューブが焦げた・溶けた | 過加熱・距離が近すぎ | ヒートガンをチューブから離す・移動速度を上げる |
| 収縮後に白く濁った | PVC製チューブの過加熱 | ポリオレフィン製に変更するか加熱温度を下げる |
| 端部がめくれる | 端部だけ加熱しすぎ | 中央から端に向けて加熱する |
| ハーネスに通せない | コネクタが引っかかる | 後入れ対応チューブを使う |
| 用途・条件 | おすすめ製品 |
|---|---|
| 一般的な絶縁・保護(標準品) | THT(ポリオレフィン・収縮率60%・70℃から収縮開始) |
| 難燃性が必要(UL規格) | UL規格対応 熱収縮チューブ一覧 |
| 防水・防湿が必要 | 防水熱収縮チューブ(接着剤付き)一覧 |
| 50φ以上の大口径 | 大口径熱収縮チューブ一覧 |
| 後からチューブを通したい | 後入れ対応チューブ一覧 |
| 耐熱125℃以上が必要 | 耐熱熱収縮チューブ一覧 |
70℃から収縮開始。90〜100℃で一気に最大値(約60%)へ到達
収縮前内径・収縮後内径・肉厚の3点を確認してから選ぶ
ヒートガン200〜300℃・距離3〜5cm・一点に当て続けない
より詳しい選定については、ぜひ当社にお問い合わせください。用途・環境・サイズをお伝えいただければ最適な製品をご案内いたします。
用途・環境・サイズをお知らせいただければ、最適な製品をご提案します。