決定版!粘着剤付き熱収縮チューブの使い方と選び方

粘着剤付き熱収縮チューブとは?

粘着剤付き熱収縮チューブは、内側に熱で溶ける粘着剤(ホットメルト)を塗布した構造の熱収縮チューブです。

加熱することでチューブが収縮し、同時に内部の粘着剤が溶けて被覆物に密着・接着します。
通常のチューブに比べて、防水性・密閉性・機械的強度が格段に高まるのが特徴です。


粘着剤の正体と接着力

内側の粘着剤は各メーカーで調合しており、成分が異なります。

おおよそ共通した特性として、

  • 高温で溶解 → 冷却で固着

  • ゴム・PVC・PEなど幅広い材質に密着可能

接着力は?

素材表面の状態によりますが、ケーブル外被に対してある程度の強度を持ちますが、完全な接着力は無いので、剝がすことも可能です。


防水性能を高める使い方のコツ

  1. 適切な加熱温度を守る(粘着剤がしっかり溶ける必要あり)

  2. 加熱前にケーブル表面の油・汚れを除去(密着不良を防ぐ)

  3. チューブを若干短く被覆することで、粘着剤が逃げるスペースを確保

  4. 加熱後、軽くチューブを握ることで粘着剤をしっかり押し広げる

  5. 余分な粘着剤は布などでふき取り処理して美観を整える


使用上の注意点

注意点 内容
加熱温度 約120℃~が目安(チューブ素材による)
粘着剤の溶出 過熱するとチューブから粘着剤が漏れる可能性あり
加熱直後の触感 粘着剤が柔らかいため、素手で強く握ると変形注意
ノリのあふれ処理 加熱後、布で軽くふき取ることで清潔に処理可能
保存時の注意 高温多湿は避け、25℃以下で保管

 実際の施工例

  • 地中埋設ケーブルの防水ジョイント処理

  • 船舶・マリン用途での塩害対策

  • 車載ハーネスでの端末処理


デンカエレクトロンの粘着剤付き熱収縮チューブ製品

デンカエレクトロンでは、粘着剤付き熱収縮チューブを多数展開しています。

  • UL規格取得品

  • 3:1収縮比~6:1まで幅広いケーブル径に対応

  • 特殊グレード:難燃・耐薬品・透明などカスタム対応可

  • 小ロット・短納期対応


まとめ

粘着剤付き熱収縮チューブは、
「防水処理」や「高信頼性な絶縁」に最適な選択肢です。

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