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*以下、デクロランプラスの規制に関する解説記事になります。
~POPs条約で規制対象となった難燃剤~
結論: デクロランプラスは、ポリマー製品などに使用される難燃剤で、近年「残留性有機汚染物質(POPs)」として国際的に規制の対象となっています。
難燃性を高める添加剤として広く使われてきた**デクロランプラス(Dechlorane Plus)**ですが、近年の環境・健康への懸念から世界的な監視・規制が進んでいます。
本記事では、デクロランプラスの概要と規制の背景についてご紹介します。
デクロランプラスは、塩素を多く含む難燃剤で、主に以下のような製品に使用されてきました:
自動車部品(電線被覆、内装部品)
電子機器用ポリマー(コネクタ、ケースなど)
建材、接着剤、ゴム製品 等
その高い難燃性と安定性により、長年にわたり様々な製品に添加されてきました。
デクロランプラスは**分解されにくく環境中に長く残留する性質(高残留性)**を持ち、生物蓄積性や長距離移動性も報告されています。
このため、2023年にストックホルム条約(POPs条約)において「残留性有機汚染物質(POPs)」として新たに追加され、規制対象物質となりました。
ストックホルム条約では、以下のような制限が定められています:
製造・使用の原則禁止(一部の用途を除く)
対象製品への含有制限(閾値:0.001%など、国や地域により異なる)
意図しない混入にも注意が必要
EUやアジア諸国でも、REACH規則や自国の化学物質規制を通じて輸出入時の制限やSDS(安全データシート)上での開示義務が強化されています。
原材料・難燃剤の成分確認
サプライヤーからの含有証明書の取得
意図しない混入リスクへの対応
製品にデクロランプラスが含まれていると、輸出規制に抵触する可能性があるため、企業の品質管理・法令遵守体制が問われます。
デクロランプラスは…
高い難燃性を持つが、環境への影響が大きい物質
ストックホルム条約によりPOPsとして国際的に規制
今後、含有製品の輸出入に影響を与える可能性大
化学物質管理の厳格化が進む中、企業は使用原材料の成分把握と適切な対応が求められています。
製品に使用される難燃剤の見直しや規制対応についてご不明な点がありましたら、ぜひ当社までご相談ください。