もう迷わない、失敗しないシールドチューブの選び方

【技術解説】ノイズ対策の決定版!高性能シールドチューブの選び方

近年、EV車や医療機器、産業用ロボットなど、高精度・高密度な電子機器が増加する中で、電磁ノイズ(EMI)対策はますます重要になっています。

その中で、ケーブルに後付けできるノイズ対策チューブ(シールドチューブ)は、簡便かつ効果的なソリューションとして注目を集めています。


〜ありがちな4つの失敗とその解決策〜

電子機器や産業設備におけるノイズ対策の定番といえば「シールドチューブ」。
しかし、導入にあたって「思ったより効果が出なかった」「在庫が余って困っている」などの声も多く聞かれます。

この記事では、シールドチューブ選定でありがちな失敗例と、その回避ポイントを具体的に解説。
もう迷わず、失敗しない選定ができるようになります。


ありがちな失敗例と対策

❌ 失敗1:最小ロットが大きすぎて、在庫が社内にあふれる

ありがちポイント

  • 「とりあえずノイズ対策で買ってみたけど、使い切れない…」

  • 専用サイズで大量発注 → 他用途に転用できず在庫化

対策:小ロット対応・共通サイズ品を選ぶ
→ デンカエレクトロンでは必要数だけの切り売り・小ロット発注にも対応。汎用性の高いサイズも豊富に用意しています。


❌ 失敗2:ケーブルに対して隙間がありジャストフィットサイズがない

ありがちポイント

  • 後入れ可能なタイプでも20φ~のサイズしかなく、径が合わない

対策:柔軟な構造を選定
→ 巻き付け式でも内層導電体が隙間を埋める構造のチューブを選べば、隙間ゼロの遮蔽性能が得られます。


❌ 失敗3:作業者や巻き方によって性能がバラつく

ありがちポイント

  • 巻き方次第で隙間が発生

  • 試験時は効果があったのに、現場では遮蔽が足りない…

対策:遮蔽性の高いチューブを選ぶ
→ 誰が巻いても導通性・接地性が均一に保たれる設計のチューブなら、安定したEMI対策が実現可能です。


❌ 失敗4:硬くて狭いスペースでは使いにくい

ありがちポイント

  • 金属箔が固くて曲がらず、ケーブルが浮いてしまう

  • 「スペースに収まらない」「曲げにくい」

対策:柔軟性の高い材料・分割構造を選ぶ
→ デンカエレクトロンのシールドチューブは、柔軟で狭所配線にも追従。また、後入れできる開閉型も多数ラインアップしています。

● 主な問題点のまとめ

問題点 内容
アルミ箔の導電性が低い 薄く加工された箔は電気抵抗が高く、特に高周波ノイズへの遮蔽効果が不十分です。
端部の接地が不完全 平編み線が「縫い込まれているだけ」であり、導通経路が限定的です。筒全体としてのシールド効果が弱まります。
構造に隙間が多い 平編み線を縫い付けたことで構造上“隙間”ができやすく、実際にはノイズが漏れやすくなります。
導電性の均一性が低い 全体に均一な導電性が得られず、シールドチューブ本来の役割を果たせていないケースもあります。

 


デンカエレクトロンが提案する「高性能シールドチューブ」

当社が取り扱うシールドチューブは、こうした従来品の課題を解決する構造を採用しています。

✅ 特長1:高導電性金属箔を全面に採用

高純度の金属箔(銅)を使用し、導電層が全周を覆う構造にすることで、360度方向からのノイズを強力に遮蔽します。

薄膜アルミ箔にありがちな「導電不足」を排除し、数MHz~GHz帯まで安定したシールド性能を発揮します。

✅ 特長2:確実な接地処理

平編み線のような部分的な縫い込みではなく、任意の箇所から確実なGND接続が可能です。

✅ 特長3:粘着剤不使用で超柔軟

内層が箔とPVCが一体となっており、粘着剤の使用はありません。柔らかく曲げやすい構造です。


まとめ:もう迷わない、失敗しない選定のポイント

チェックポイント 内容
遮蔽性能の根拠 材料・構造に裏付けがあるか
隙間対策 サイズが適切か
導電構造 全面導電か、点接触構造になっていないか
作業性・柔軟性 狭所や現場でも扱いやすいか
発注しやすさ 小ロット・特注対応が可能か

「ノイズが取り切れない…」「どのチューブが最適か分からない」
そんなお悩みは、ぜひデンカエレクトロンの専門スタッフにご相談ください。

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